「同年代なのに、あの人は自分よりも活躍している」
「友人は結婚や昇進をしているのに、自分は何も変わっていない」
「SNSを見ると、周りの人たちが充実しているように見える」
このように、周りと自分を比べて落ち込んでしまうことはないでしょうか。
仕事、収入、結婚、見た目、暮らし、人間関係。
比較する対象は違っても、「自分は周りより劣っているのではないか」と感じた経験は、多くの人にあると思います。
特に20代は、人生の進み方に少しずつ差が生まれ始める時期です。仕事で評価される人もいれば、転職する人、結婚する人、起業する人もいます。
周りの変化が目に入りやすいからこそ、自分だけが取り残されているように感じることもあります。
しかし、劣等感を抱くこと自体が悪いわけではありません。
大切なのは、劣等感に振り回されるのではなく、自分を知り、前に進むための材料として使うことです。
今回は、周りと比較して苦しくなったときに、自分のペースを取り戻すための5つの考え方を紹介します。
人と比べてしまうのは自然なこと
まず知っておきたいのは、人と比べてしまうことは決しておかしなことではないということです。
私たちは、自分の立ち位置を確認するために、無意識に周りの人を見ています。
仕事の成果を比べたり、同年代の収入を気にしたり、友人の暮らしをうらやましく思ったりするのは、ある意味では自然な反応です。
そのため、「人と比べないようにしよう」と無理に考える必要はありません。
比較を完全になくそうとすると、比べてしまった自分をさらに責めることになります。
目指したいのは、比較をやめることではなく、比較によって自分の価値まで決めないことです。
「あの人のほうが仕事で成果を出している」と「自分には価値がない」は、同じ意味ではありません。
ある一面で相手が優れていたとしても、それだけで自分のすべてが劣っていることにはならないのです。
1.相手の「見えている部分」だけで比べない

私たちが周りと比較するときは、相手の優れている部分と、自分の足りない部分を比べてしまいがちです。
SNSには、昇進したこと、旅行に行ったこと、結婚したこと、何かに成功したことなど、その人の生活の中でも華やかな場面が多く投稿されます。
一方で、自分については、仕事での失敗や将来への不安、日々の悩みまで知っています。
つまり、相手の「人生のハイライト」と、自分の「表も裏も含めた日常」を比べているのです。
これでは、自分が劣っているように感じるのも無理はありません。
人から見える部分は、その人の人生のほんの一部です。順調に見える人にも、表には出していない悩みや迷いがあるかもしれません。
周りが輝いて見えたときは、「自分は相手の一部分しか見ていない」と思い出してみてください。
2.比べる条件が違うことを理解する
同じ年齢であっても、育った環境、得意なこと、大切にしている価値観、置かれている状況は一人ひとり違います。
目指しているゴールも、そこまでの道のりも同じではありません。
長距離走をしている人と短距離走をしている人のタイムを比べても、あまり意味はありません。それと同じように、違う人生を歩んでいる人同士を、一つの基準だけで比べることはできません。
収入では相手のほうが上でも、自分のほうが自由な時間を持てているかもしれません。
仕事では相手が先に進んでいるように見えても、自分は家族や友人との時間を大切にできているかもしれません。
人生の豊かさは、一つの数字や肩書だけでは測れません。
「自分は何を大切にしたいのか」が分からないまま周りと比べると、他人のゴールを自分のゴールだと思い込んでしまいます。
周りの速さではなく、自分が進みたい方向を確かめることが大切です。
3.劣等感の奥にある「本音」を見つける

劣等感は、ただ自分を苦しめるだけの感情ではありません。
そこには、自分が本当は何を望んでいるのかを知るヒントが隠れています。
たとえば、昇進した同僚を見て悔しいと感じるなら、「自分も仕事で認められたい」という気持ちがあるのかもしれません。
自由に働いている人がうらやましいなら、「自分の時間をもっと大切にしたい」と思っている可能性があります。
誰かに劣等感を抱いたときは、次のように自分へ問いかけてみてください。
「私は、その人の何がうらやましいのだろう」
「本当は、どのような生活を送りたいのだろう」
「今の自分にできる小さな行動は何だろう」
感情を紙やスマートフォンのメモに書き出すだけでも、自分の本音が見えやすくなります。
劣等感を自分への攻撃に使うのではなく、進みたい方向を教えてくれるサインとして受け取ってみましょう。
4.他人ではなく「過去の自分」と比べる
比較すること自体をやめる必要はありません。比較する相手を変えればよいのです。
見るべきなのは、周りの人ではなく、昨日や1年前の自分です。
以前よりできるようになった仕事はないか。
少しでも身についた知識はないか。
前より落ち着いて判断できるようになっていないか。
変化は、必ずしも分かりやすい成果として現れるとは限りません。
大きな失敗から立ち直れたことや、自分の気持ちを言葉にできるようになったことも、立派な成長です。
毎日の変化は小さいため、自分では気づきにくいものです。その日の終わりに「今日できたこと」を一つだけ書き残しておくと、自分が前に進んでいることを実感しやすくなります。
周りより速いかどうかではなく、過去の自分より一歩でも進めているかを大切にしましょう。
5.自分の人生の評価基準を持つ
周りとの比較で苦しくなりやすい人ほど、自分なりの評価基準を持つことが大切です。
世間では、収入が高いこと、有名な会社で働くこと、早く昇進すること、結婚や持ち家を手に入れることなどが、分かりやすい成功として扱われます。
もちろん、それらを目指すことが悪いわけではありません。
ただし、それが自分にとって本当に大切なものとは限りません。
自分や家族との時間を持てること。
心と体に余裕があること。
好きな場所で暮らせること。
納得できる仕事に取り組めること。
人生における成功の形は、人によって違います。
他人の基準で自分を評価している限り、どれだけ頑張っても「まだ足りない」と感じ続けてしまいます。
自分にとっての幸せや成功を一度言葉にしてみてください。
判断基準がはっきりすると、周りの状況に必要以上に振り回されにくくなります。
比較して苦しくなる環境からは少し離れてもいい

考え方を変えようとしても、毎日のように他人の成果や華やかな生活を見ていれば、心が疲れてしまうことがあります。
そのようなときは、SNSを見る時間を減らしたり、特定のアカウントを一時的に見ないようにしたりしても構いません。
これは逃げることではなく、自分の心を守るために環境を整えることです。
疲れているときほど、人は物事を悪い方向に捉えやすくなります。
十分に休み、自分の生活へ意識を戻すことで、同じ情報を見ても受け止め方が変わることがあります。
比較で苦しくなったときは、自分に根性が足りないと考えるのではなく、まず心を休ませてあげましょう。
まとめ|人生は、同じ速さで進む必要はない
周りと比べて劣等感を抱いてしまうのは、それだけ自分の人生を良くしたいと思っているからかもしれません。
大切なのは、その感情を理由に自分の価値を否定しないことです。
- 相手の見えている部分だけで比べない
- 一人ひとり条件や目指すゴールが違うと理解する
- 劣等感の奥にある本音を見つける
- 他人ではなく過去の自分と比べる
- 自分なりの人生の評価基準を持つ
人生には、早く進む時期もあれば、立ち止まって考える時期もあります。
周りが先へ進んでいるように見えても、自分が遅れているとは限りません。自分に必要な経験を積みながら、自分なりの道を歩いている途中です。
誰かと同じ速さで、同じ場所を目指す必要はありません。
周りではなく、自分が大切にしたいものを見つめながら、今日できる小さな一歩を積み重ねていきましょう。


